concept

設計について

「住まいは道具の集まり」

せっかく家を建てるなら、誰にでもやってみたい事ってあるはずです。
家庭菜園とか、 日曜の朝は薪ストーブとか、広いキッチンで料理の仕込みとか。
でも必ず、掃除や手入れの問題が立ちはだかり、好みでは無くても楽な方へ選択してしまいがち。

メーカーのカタログで商品を選ぶ前に、ちょっとだけ話を聞かせて下さい。
実例やスケッチを交えながら、具体的に何ができるか一緒に考えるのが、家づくりの一番楽しいところです。

住まいは道具の集まりですから、使い込んでこそ意味があると思います。
何年たってもいいなぁと思えるものは、作る時に真剣に向き合って考えたものだと思います。

住宅に設計が必要な理由

住宅を建てるのは大工さん、地元の工務店、ハウスメーカー。
設計事務所に依頼して工事会社と別に契約を結ぶという選択肢は、まだまだ浸透していません。
しかしどこに建ててもらうとしても、設計という業務は必ず存在します。
それは間取りや色決めだけではなく、断熱や換気、構造などをトータルで判断する大切なプロセスです。
できれば工事業者の都合とは別に、中立的な立場で行われるべきものです。

北海道の住宅は高気密高断熱で、世界的に見てもハイレベルと言われています。
しかし数値的に性能が高いこと=快適な家とは限りません。
本質的な快適さは物質ではなく、住む人の暮らしと繋がっているものと捉えてみてください。

例えば高断熱の家は、真夏でもダウンジャケットを着ているようなものです。
アウトドアウエアにベンチレーターがついているように、熱をうまく逃がす事が大切です。
外気温の高い昼間は窓を閉め、性能の高いブラインド入りサッシュで日差しを遮ります。
夜、外気温が下がってから窓を開け、換気扇で空気を入れ替えると、エアコンなしで涼しく眠れます。
もし西側に高い樹木あれば、夏場だけ西陽を遮るカーテンにもなり、涼しい室内を維持することが出来ます。

冬は雪かきや雪遊びで濡れた服や手袋を、広い土間に薪ストーブを設けて乾すのがおすすめです。
また冬はお風呂に入ったら、扉は開放し、蒸気は室内に拡散します。
理想的な湿度は50〜60%くらいで、朝起きても喉が痛くならないし、 風邪もひきにくい。
無垢の床板など体感温度の高い仕上げを選ぶことも大切で、室温は22℃もあれば充分温かく感じます。
断熱の悪い住宅では窓や壁から冷輻射を感じ、加湿すると壁や窓が結露し、カビが生えます。

暮らしの中にあるたくさんの要素を、現代の高性能な住宅が下支えします。
機械で設定された快適性より、無理のない自然の仕組みを利用した心地よさが、何よりの贅沢です。

FLOW

ご依頼について

ページトップに戻る